TANGA Night museum

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TANGA Night museum2023

~あなたはここで、なにを観るだろうか。~
2023.11.23-27

 

 

第二次世界大戦の際に豊後水道一帯の守備要塞として重要な役割を果たした軍の要塞跡である”丹賀砲台跡”を展示場に見立て、通常は入れない夜の時間を開放。
初開催であった2023は10名のアーティストによる作品展示、
来場者参加型の灯のアート”Licht Stair -リヒトステア- 光の階段”
弾薬庫でのアートパフォーマンス「100年後の芽吹き」が行われた。

 

この展示は、民間主体ではなく、行政(佐伯市鶴見振興局|鶴見地域創生支援協議会 )主催で
民間のクリエイター・アーティストと地域住民の協力を得て実現した。

平成31年から行なっているリフレーミング(そのものを変えるのではなく、見え方を変えることで新たな価値を創出する)
プロジェクトの一環であった。

 

演出に使った流木や赤石などは、すべて周辺で採取し、什器や椅子なども、地域の廃校からお借りした。そこにあるものを使う。「ない ではなく ある」ものを人の目の前に出して見せた。

インターネット上の有料広告なしでSNSのシェアなどにより850人もの人が来場、
アンケート結果99%が好評価をつけた。
地域の方のご協力で地元のシニアの皆様もバスで来場することができた。
老若男女、多くの人が長く滞在していたのが印象的であった。

 

大分県佐伯市鶴見半島丹賀砲台園地にて、
2023年11月初開催。隔年開催を予定(次回は2025年11月の満月)。

 

 


|10人のアーティストによる、展示・パフォーマンス|

 

砲台跡常設展示

 

{ 計器室跡}

井上寧音(絵画)「裹む(つつむ)」「前蛹(ぜんよう)」ほか
井上萌百(絵画)「うつろい」「さがしもの」ほか

 

 

{ 脂油庫跡}

遠藤 翔真(写真)「静止する半島」

 

{ 諸管溝跡・通路}
かおなしまちす(絵画)「1967」「remember me」ほか

 

 

{ 主動力室 上部冷却水槽跡}

桑原ひな乃(彫刻)「sea #1 11 23 ′23 -」ほか

 

 

 

{ 水圧蓄力機室 上部冷却水槽跡}
Sho Okubo(木工)
「Wooden Exhausted – 疲れ切った木 – 」

 

{ 砲側弾火薬庫 (廻廊)跡}

西田稔彦(写真)

 

{ 副動力室 上部冷却水槽跡}

Rina Nakano(写真)

 

{ 砲側弾火薬庫(廻廊)跡}

yookorususakurai
(インスタレーション)
「じごくを拭ふ」

 

建物の入り口より左側には弾薬庫跡があり、大きなホールになっている。

この場所では、サウンドアーティストMADZINEとyookorususakuraiによる書のコラボレーション作品を展示。
弾薬庫の形状と反響の大きさを利用した、ダイナミックな映像(書)と音(モジュラシンセ)作品である。

 

{ 弾薬庫跡常設展示 }

音楽_映像作品

MADZINE×yookorususakurai
「たがひちがひ」

 

 

 

{ 弾薬庫跡アートパフォーマンス }

Rina Nakano × yookorususakurai
「100年後の芽吹き」11/23と11/25

 

 

 


|来場者とともにつくるアート Licht Stair(リヒト・ステア)光の階段|

会場のメインステージとなる砲台跡では、昼の丹賀砲台跡では不可能な、夜の暗さを利用した光の演出を行なった。
この場所は太平洋戦争勃発直後の実射訓練の際、発射した弾丸が腔発し17名の尊い命が失われた記憶を持つ場所でもあり、
この場所を、今回の展示会ではLicht stair(光の階段)と名付け、来場者の皆さんとつくりあげる祈りの場所とした。

わたしたちがデザインした光の演出に、来場者の皆さんにも階段に光をひとつずつ置いてもらい、
階段下部の燭台には、丹賀砲台でしかとれない赤石や、流れ着いた流木などを供えていただき、
最終日に初日とは全くちがったインスタレーションが完成した。

この場所で、近年の世界で起きている戦争にも思いを巡らせ、
来場者ひとりひとりが、自分の光を加えることで、よりこの場所が光り輝き、
自身の光が世の中に影響していること、日常も、戦争もひとりひとりの祈りや行動が影響していること、
自分の光を影響させて、光を大きくすることができることを体験する場所となった。

 

 

 

 

 

 

砲台跡へはこの伊吹と名付けられたケーブルカーで登る。
これも全体としての体験に心の振動を加える。

 

 

砲台跡の螺旋階段をのぼった先はルーフトップになっており、

昼間は大島が見渡せる絶景スポットである丹賀砲台跡のアウトサイド。
展示会場がかなり閉塞的であるのと対象的に、ここは解放感のある場所に。
最終日の満月は本当に美しかった。

 

 

 

大分県佐伯市鶴見半島丹賀砲台園地にて、
2023年11月初開催。隔年開催を予定(次回は2025年11月の満月)。

 

総合演出より
yookorususakurai(櫻井暢子)
unid株式会社代表取締役 / 芸術家・詩人

 

 

わたしはこれまでこの世界の不思議さや、あらゆるものの奥に眠ったパワフルさを発見しながら仕事をしてきました。
社会という世界と自然という世界のもつ感覚の違い、
自分というどちらにも属すものがその中で多くの違和感と快感に流れていること、
そのはざまで揺らぐ“自分”とは何か。
自身の本流を探求する中で、あらゆるものを只々包み込んでいる鶴見に出会いました。
良い悪いのジャッジメントのない、ただそこにありありと美しく存在する鶴見。
この場所に訪れ、アートに接触したときに生まれるネガティブさもポジティブさも
あなたのなかにあるかけがえのないものであることを肯定して欲しいと思います。
自分の中にある光のようなものを、この場所でみなさんにもめいいっぱい体感していただけたらとても幸せです。

 

 

TANGA Night museum

~あなたはここで、なにを観るだろうか。~

 

場所:丹賀砲台園地大分県佐伯市鶴見大字丹賀浦577

初開催:20231123日(木·祝)-1127日(月)
次回:2025年11月の満月。隔年開催を予定

開場16:00 閉場21:00 入場料:800 / 高校生以下無料

 

{ 主催 } 鶴見地域創生支援協議会

{ 総合演出・グラフィックデザイン} 櫻井暢子(yookorususakurai)

{ 協賛 } 大分県
{ 協力 } 砲台を守る会 / 鶴見地域観光再生プロジェクトチーム  /
佐伯市観光協会鶴見支部 / 佐伯市鶴見振興局 / 大分県デザイン協会 /

 

 

|鶴見リフレーミングプロジェクトinstagram|
https://www.instagram.com/reframe_tsurumipeninsula/
@reframe_tsurumipeninsula

|TANGA Night museum Facebookイベントページ|
https://www.facebook.com/events/2075701599442821

 

 

yookorususakurai 経歴

|個展|
Orgasmus of ghost container 2023年2月 in 大分(王子全機工場内)
2023年4月 in Berlin(Club der polnischen Versager)

|アートパフォーマンス in Berlin|
1.「感覚巡りの練習」with RINA NAKANO
2.「Remembeble warmth」with RINA NAKANO _ミナイマサシ
3.「表」with RINA NAKANO

2023年9月 グループ展「間」in Berlin 10メートルのFUR calligraphyの展示

2023年9月 アートパフォーマンス「3つの水」with Urlike buck

2023年11月 TANGA Night museum 総合プロデュース・デザインを手掛け、アーティストとしても参加

|アートパフォーマンス in Oita|
「100年後の芽吹き」with RINA NAKANO